解決方法 Raid5からのファイル救出 LinkStationやTeraStationのRaid崩壊やファームウェア崩壊などに参考になれば

先日ですがLinkStationを色々と掃除の為に持ち運びなどをしていた所

数日後にバックアップがエラー

LinkStation LS-QL (1TB Hitachi *4 Raid5)の構成が壊れてしまいました

バックアップは取ってあったのでただフォーマットをし直すか

HDDを交換すれば良かったのですが、

良い経験だと思ってなんとか復旧する方法を試行錯誤して

なんとか復旧出来たのでご紹介します

DSC_4970

目次

注意

あくまで私の場合の一例でこれで全ての解決が出来るという訳では御座いません

また私自身、Linuxやファイルシステムに詳しくは無いので

個人の挑戦日記として見て貰えばと思います

解釈が間違っているかも知れませんが、その際はご指摘を頂ければ修正させて頂きます

尚、作業に当たっては自己責任でお願いします

もし不安な方は予めHDD全体のイメージバックアップをオススメします

最後にレビュー感想を書いておりますので、作業前に一度目を通して貰えればと思います

症状

LinkStationにてHDDはアレイ1として全て認識しているが

Raid アレイの情報ではRaid5などの表記が無く「設定なし」になっている

Shareなどのフォルダが出てくるがアクセス権が無いなどのメッセージが出てくる

一言で言うとRaid情報が無くなっている状態という感じです

必要な物

SATA 4台繋げれるPC

Ubuntu CD/DVDを作成 先日の記事をご参照

USB-HDDなどの退避する領域

手順

1 Ubuntu上でHDD4台をRAID5としてマウント

2 xfs_repairでスーパーブロックなどを修復する

3 ドライブをマウントする

4 ファイルを別の場所にコピー

と簡単にまとめてみました

手順 1

PCを起動する前にSATAでHDD4台を全て繋いでおきます

余分なHDD(作業PCなどに元から付いているHDD)などは全て外して

今回の修復するHDDだけを接続した方が間違いは少ないと思います

Ubuntuをそのまま起動

「Ubuntuを試す」でOSのインストール無しで問題御座いません

次に「アプリケーション」→「アクセサリ」→「端末」の順でコンソールを立ち上げます

ここで

sudo fdisk –l  と入力 (ディスクの一覧を表示)

DSC_4971

この様に4つディスクのそれぞれの一覧が出てくると思います

LinkStationやTeraStationは5つのパーティションに分かれている様です

/dev/sd*1   Raidなどの情報

/dev/sd*2   ファームやWeb画面などのOS情報

/dev/sd*4   区画情報

/dev/sd*5   スワップ領域(メモリが足らなくなった時の予備領域)?

/dev/sd*6   実際のデータ領域

という感じだと思います

今回はubuntu上でRaid5を再構築したいので

HDD4つのsd*6の領域をRaid5として構成します

まず必要なモジュールをダウンロードします(Ubuntuマシンでインターネット接続が必要)

sudo apt-get install mdadm

途中で何か聞いてきますがそのままYやエンターで大丈夫だったと思います

sudo modprobe md_mod

sudo mknod /dev/md10 b 9 10

次に実際のRaidの再構築コマンドを入力

sudo mdadm –A /dev/md10 /dev/sd[abcd]6    (最後の/dev/sd[abcd]6の部分はfdisk –lで確認)

このコマンドでエラーが帰ってこなければ再構築完了です

もしエラーなどが帰ってくる場合は

sudo mdadm –A –R –f -U  /dev/md10 /dev/sd[abcd]6

などのオプションを試してみるのも良いかもしれません mdadmオプション参考

手順 2

無事にRaidが再構築出来たら次にxfs_repairにて修復作業をします

先ほどのRaidを/dev/md10としましたので

sudo fsck –t /dev/md10

sudo xfs_repair –P /dev/md10

しばらく待たされるかも知れませんがじっと待ちます

無事にフェーズが確か7ぐらいまであったと思いますが

superblock findなどのメッセージが出ていたら復旧する可能性は高いかも知れません

手順 3

次に先ほどのRaidドライブをフォルダとしてマウントします

sudo mkdir /mnt/data

でマウント先のフォルダを作成

sudo mount –t xfs /dev/md10 /mnt/data

でRaidドライブがフォルダ/mnt/dataにマウントされます

手順 4

後は実際にLinuxに不慣れな方はGUIで操作した方が楽だと思います

DSC_4972

「場所」→「コンピュータ」

DSC_4973

左欄からファイルシステム 右欄から「mnt」を探します

DSC_4974

「mnt」→「data」と辿って行ってこの様な「lost+found」フォルダなどが見えていれば

成功です。

後は外付けのUSBやHDDに退避するのが一番簡単だと思いますが、

ネットワーク経由でコピーも出来るようですが、

私の場合はシンプルにUSB-HDDをつなげてコピーさせました。

この時にSANBA経由でコピーが一番早いようです

また中のフォルダが文字化けしているという可能性も在るようですが

私の場合は特に問題ありませんでした。

レビュー 復旧・体験してみて

まず最初にこの記事は一例という事をもう一度伝えておきます

LinuxのファイルシステムXFSは複雑で様々な症状があります

奇跡的にも今回復旧出来ましたので記事としてご紹介させて頂きましたが

どうしても消えるわけには行かない重要なデータ・大事なデータがある場合は

データ復旧専門の会社に依頼した方が確実で、

自分で何か操作をして復旧が困難になる可能性もあります。

また、その際は成功報酬を謳っている会社をお勧めします。

今回の私の場合でデータが約70%ぐらいの復旧率でした。

今回の件で私自身データの保管・保全を少し甘くみていたかも知れません。

で、早速今日インターネットで次のファイルサーバを注文しました。

自作でファイルサーバを作ってしまおうと・・・

Raid構成は確実にRaid1で、かつデータはNTFSで保管で構成しようと。

今回のLinkStationなどは世のほとんどのOSがLinuxとなっています

普段使っている分には問題ありませんが、有事の際や、より自分で管理したい、

復旧時に備えてXFSでは無くてNTFSという方

Windows機を使っているユーザには一番信用出来る構成だと思います

色々な方の様々な考えなどがありますので一概には言えませんが

私はこう思いました。

今度は自作ファイルサーバをご紹介したいと思います。

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • […] こちらとこちらを参考にしつつ、まずは復旧作業用のPCをヤフオク他で調達。セレロン450(300円)、ATX電源(1,000円)、SATA端子が6つ以上のM/B(3,500円)、新品PCケース(3,580円)で計8,000円ちょい。RAIDケース買うより断然安い。この他にデータ救出用にWD30EZRX×2台(2万円)。無駄にHDDが増えてゆく…。 […]

  • はじめまして。

    昨日Terastationが突如壊れ(ER04)
    このサイトにたどり着きました。
    業務に使用しているため復帰が緊急課題です。
    USBハードデスクには昨年の8月までの
    データしか残っていませんでした。

    現在手順1の最後、Raid再構築で躓いてます。
    sudo mdadm –A /dev/md10 /dev/sdd6

    An option must be given to set the mode before a second device
    (/dev/md10) is listed

    この先が進めずにいます。よろしくお願いいたします。

    • mdadmコマンドを実行する前に
      ディスク構成の確認が必要です
      fdisk等で確認して
      mdadmコマンドを再度実行が良いかと思います

  • arm-oabi時代はarm環境で作成したxfsボリュームをx86環境でマウントする際ジャーナル破棄/無視オプションを付けないとマウントしても内容を読むことができませんでしたが、arm-eabiになってからはジャーナル関連のオプションなしでマウントしても読めるようになったんでしょうか?

RAID崩壊 | ふえほ へ返信する コメントをキャンセル

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